ビジュアルファシリテーションに関する日本で初めての大きな集まり、かもしれない、「ビジュアルファシリテーションフォーラム」。台風せまる10月22日に東京で行われたこのイベントになんと「登壇者」として参加しました。
うーん「登壇者」っていうとなんか違和感がある。セッションでもお話ししたし、普段からやりとりのある方はご存じかと思いますがなんせ私の主義は「弟子はとらん!」「先生ちゃう!」なので、なんとなくお話するオバチャンくらいに思ってください。
この大盛況ですよ。これは全体セッションね。
そんな感じで、常葉大学の安武伸朗教授、牧之原市の武田てるみさんとご一緒に「テーマセッション2:語り合い学ぶ場をつくる」というお話をさせていただきました。
ガチの場でした。刺激的でした。
タイトルからすると学ぶ場を地域でつくる……という趣旨になるかと思いきや、お話はどんどん広がり、ビジュアル言語の功罪みたいなところまで話が広がっていったのが興味深かったです。
絵の(いわゆる)上手さ、精緻なレイアウト、そのようなものが成果に影響を与えるのだろうか? このへん、実はがりがり描いている人の間でも話が正確にはかみあっていないと感じることが多い、なかなか複雑なテーマだと思うのです。
私は個人的にがっつりやりたいテーマなんですよね……よく言われる「感性・エモさ」だけを取り上げてもいけないと思うし、ロジックだけで進めてもうまくいかない。どちらの極も本質的には理解できない特性の人ってそれぞれ一定数いて、可視化はそんな人たちをつなげて救うツールになるのではないか、と内心思っています。なんといっても私は感性を理解しにくい性質なのですが、描くことによってちょっと歩み寄れたかもしれないと感じているので。
作例をみて考えてみよう
そんな話題の中で、例に出してちょっとウケた写真がありますのでここでご紹介しますね。
昨年の大河ドラマ『真田丸』の軍議のシーン、表現手法を変えて書き留めたものです。
1)字ばっかり
2)少し図解とイラストを添えて
3)がっつりレコーディング
このシーンは大坂冬の陣勃発前の軍議を描いたもの。例えて言うなら「豊臣株式会社の最高戦略会議」みたいな一コマです。「このシーンにはどれがふさわしい?」とともに「あなたにはどれがふさわしい?」も一緒に考えられるといいかもしれません。
私たちはこの世から逃れられないのだ
セッションの中では「描く人はふつうの言葉とビジュアル言語のバイリンガルになるといいですね。ビジュアル言語について伝えたい相手には、まだ残念ながらふつうの言葉しか通じない。だから言語化していくことをサボってはいけない」みたいなことを口走った覚えがあります。
フォーラムを終えた今、なぜ描いているかと問われたら、今言えるのはこの(言いたいことの伝わらない)世の中から逃げられないなら、伝える-受け取ることのギャップに立ち向かわねばならないと思っているから(だって機嫌よく生きていたいもの!)と答えるかな。この世にあるありとあらゆる手段を使って立ち向かいましょう。文具も使って(笑)←いやほんとにいい道具は無駄なリソース使わないから世の中楽になるんですよ……
(次回は文具の話をします)