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【書評】『文房具図鑑 その文具のいい所から悪い所まで最強解説』(私のズルい補足も)

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当ブログ初めての書評がこれか! 定番ファシグラ本とかじゃないのかよ! でも、とても衝撃的、かつうれしい気持ちになったので、ご紹介させてください。

iroha-shop.jp


今話題の「小学生が夏休みの自由研究として執筆した文房具図鑑」の普及版。
書店で売られているこれは「普及版」と言ってよいと思います。だって、原本の著者希望価格は3兆円(本体価格)ですが、これは1500円(本体価格)で買えちゃうんですよ。超お買い得。グーテンベルク万歳。
なお、売上が3兆円規模の企業というとスズキやマツダなど。中部電力が3兆円を少し超えるくらいのようです。『文房具図鑑』原本の希少価値(一点もの)・労力などを考えてこれらの企業と比較すると、3兆円っていう値付けはそんなに法外でもないような気がしてきます。

Facebook友達のみなさんには「天才小学生による〜」ってご紹介したのですが、じっくり読み進めるとその表現はちょっと違ったねーと思いました。
ただただ、自分の調べたいことをしっかり調べて、まとめあげたという非常に骨太なレビュー本でした。この本の執筆に天才的要素は必要ない。調査、分析、アウトプットの能力が年齢のレベルを超えて高い、ということだと感じました。あやかりたい。
大人のように余計なことまで気を回さないので、そのぶん「いい所から悪い所まで」しっかり書けています。実際に使用してのレビューなのもすばらしい。文房具に限らず、道具は実用で使ってみないと分からないこと、絶対にあるんです。そのような「経験する⇒それを誠実にアウトプットする」能力のある若い人材がいて、それが世に歓迎されたことがうれしい。各メーカーのコメントなど、大人もしっかり向き合っているのがうれしい。そして、それが文具というジャンルで起きた出来事なのがうれしい。
巻末の、お友達(由稀さん)から寄せられたコメントがこの本と著者・山本健太郎さんの本質を表していると思います。引用しますね。

ぼくが「文房具図かん」をよんで、すごいなと思ったのは、やっぱりけんちゃんって絵がうまいだけじゃなくて、図かんをかきつづける根気があるんだなと思いました。

さて、当ブログ的には「ファシリテーション文具」の扱いが気になるところですが、残念ながらプロッキーが取り上げられているにとどまりました(油性マッキーはかなりフォーカスされてましたが)。健太郎さんは執筆当時まだ小学生(この春から中学生だそうです)、ファシリテーション的な場面の経験は多くなかったかもしれませんね。大人になるにつれ話し合いの機会は増えると思いますので、その時は付箋やマーカー、ホワイトボードなどにも目を向けてほしいです。

しかし、そのプロッキー紹介の視点はさすが。「プロッキーは100円ショップで買えばいい」って、おばちゃんブログのネタとしてスタンバイしてたんだよ……先を越されていた……。感動したので写真にて引用させていただきます。

f:id:nummy:20160326104755j:plain

そう、プロッキーは定価150円ですが、多くの100均で取り扱われています。いちばんお安く入手できるのは、実は100均なのです。ここからは「金という武器を手に入れたズルい大人」が便乗して補足させていただきますよ!
質問:「そうは言っても、せいぜい黒・赤くらいしか売ってないでしょう?」
いえいえそんなことはありません! セリアの大型店舗なら、10色セットの内容+きみどりの全11色をラインナップ。ばら売りで買えるのが何ともうれしいところですね。
※店舗情報:三宮センター街店と、もりのみやキューズモールBASE店で確認してます。大型店舗ならたぶん置いている?

キャンドゥでもプロッキーは売られていますが、最寄りの店舗で見かけるのは黒・赤・青(ないことも)程度です。紙用マッキーも扱われているのがキャンドゥの強みかな(色は基本の3色しか見たことないです)。
なお、ダイソーはプロッキー、紙用マッキーとも扱いなしです。ほとんどの商品がオリジナルブランドなのよね。

そうそう、「うすだいだい」とか「はいいろ」のプロッキーを店頭で買いたい方にはユザワヤが頼りになると思います。全15色がばら売り、2割引です☆(紙用マッキーもあったよ!)。とはいえユザワヤ、全フロアの商品を1か所で会計するから、混雑すると面倒なのであんまり行かないのでした。←三宮だけかな? ググったらなんだかいまいちな感想が多い感じだけど…>ユザワヤのレジ

※写真文中の「つめかめ(詰め替え)式とそうでないのがある」
⇒これは、字幅によって異なります。「細字丸芯+太字角芯」は詰め替え可能ですが、「極細+細字丸芯」は詰め替え式ではありません。メーカーコメントも言及してなかったので、ここで補足。 

※エントリーのタイトルを変更しました(補足しているズルい大人は私で、本はいっさいそんなことない)

文房具図鑑 その文具のいい所から悪い所まで最強解説
 

 


グラフィックレコーディング 2016年第一四半期のまとめ

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すみません、予定のアップをさぼってましたらすっかり最近の活動は終了してしまい、しばらく予定のない時期に突入してしまいました。

【終了しました・未アップ分】
2016年3月6日 TEDxKobeSalon @公益財団法人ひょうご産業活性化センター
小規模なTEDxイベントです。TEDxSapporoオーガナイザー・鈴木卓真さんのプレゼンテーションをグラレコしました。
写真は公式のものをシェアしますので少しお待ちくださいね(TEDやTEDxの写真や動画利用にはルールがあります。ざっくり言うと、基本は拡散歓迎なのですが公式のものを使う必要があります)。とりあえずFBからご紹介。 

[TEDxKobeSalon vol.5] Thanks for coming / watching ;)We've just held TEDxKobeSalon event. It was really a nice opportunity for cultivating ideas!

TEDxKobeさんの投稿 2016年3月6日

2016年3月27日 CIVIC TECH FORUM2016 @東京・建築会館
グラフィックレコーダーネットワークでお声掛けいただき、グラレコ隊として参加してきました。総勢11名のグラレコ、新しい気づきがたくさんあって刺激的な一日でした。
なじみのあるCode for Tokushimaの事例も聞けてよかった! 

2016年3月27日に行われた、CIVIC TECH FORUM。GRNのグラフィックレコーダー11名がグラフィックレコーダーとして参加してきました。「ローカル」「テクノロジー」「ビジネス」等様々なステークホルダーが集まったからこそ生ま...

グラフィックレコーダーネットワークさんの投稿 2016年3月27日

【ご紹介済みの活動】

 ようけ描きましたなー。

facigraworks.hatenablog.com 

facigraworks.hatenablog.com 

facigraworks.hatenablog.com

facigraworks.hatenablog.com 

facigraworks.hatenablog.com

facigraworks.hatenablog.com

【これからの予定】
2016年5月28−29日 ファシリテーション・シンポジウム
NPO法人日本ファシリテーション協会(FAJ)のイベントです。会員のみのクローズドな(でも大規模)イベントですが、会員有志でグラレコ隊を結成の予定。ファシリテーターが根っこのグラレコ隊、どんなグラフィックが生まれるか楽しみです!

www.faj.or.jp

あとはふんわり伺っている企画がある〜、てな感じです。とはいえ4月は何もないので自分の研究しようかなー。今日もなにやら一本連れて帰ってきましたよ。

【おしらせ】
カンファレンスやワークショップで、振り返りや次のアクションにつなげる素材としてグラフィックレコーディングを活用されたい方がいらしたらぜひご連絡ください(メールか、Twitterご利用ください)。
グラレコは「作品」ではないので、参加者と一緒に描き込んだり、切ったり貼ったりなんでもOKですよ。活用法は無限ですし、まだまだ発展可能だと思います。ご一緒に実践と研究できればうれしいです。

ドイツのファシリテーション文具:Neulandのマーカーを実際に使ってみました

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文房具図鑑 その文具のいい所から悪い所まで最強解説』からおばちゃんいろいろ教わっているわけですが、もっとも大切な教えのひとつは「実際に使ってみること」かと思っています。
さて、私がここのところずーっと気になっているドイツのワークショップ製品ブランド・Neulandのマーカー。日本語でそれなりにご紹介しているのは当ブログが唯一のように思いますが、なんせその記事の内容は「送料が高くて買えない!」だったりします。

facigraworks.hatenablog.com

これはどないなもんでしょうね。やっぱり実際に試してみないとね。
大人の武器は「お金」の他にもう一つ、「人脈」もありました。ありがたいことに最近ファシグラ・グラレコ界隈でつながる方が増えて、Neulandのマーカーを使う方に貸してもらえる機会がありました(ゆりさん、Kobariさんありがとう!)。で、やっぱり「実際に使ってみることが重要」なのは事実だった。そんなエントリです。

アウトライナー(黒)はおそろしく優秀だ

facigraworks.hatenablog.com

コンセンサス・デザイン・フォーラム2016のランドスケープは主線をNeulandで描きました。丸芯はスムーズに使えて、楽しく描かせていただきました☆

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この写真は先日のCIVIC TECH FORUM2016で試し書きさせてもらったもの。
黒ははっきりくっきり濃くて、色を重ねても流れにくい。替えインクはボトルから補充する方式なので、かすれかけたらその都度補給して、常に自分のベストコンディションに調整しておけるように思います。

色ペンは裏抜けする

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残念ながら、コピー用紙では色ペンは少し裏抜けしてました。もしかして染料系なのかな。カタログには「水性」としか書いてないのですよ。
模造紙を壁に貼って描くような環境では、安心して使いにくいなと思いました。なんせ日本では「壁に貼り紙しないで!」という会場を拝み倒してせめぎ合いしてファシグラすることもままあるわけでして。Neulandの色ペンはフリップチャートや、描くためのボードが基本みたいな環境で開発した、って感じなのかなあ。

いつもと違うペンを使いこなすには練習が必要

us.neuland.com

そもそもあこがれていた理由がこのBig One、線幅12ミリのマーカーなのですが、取り回しが難しいのね。

太い分、紙にしっかり押しあてるのにテクニックが必要。ちゃんと使えないとかすれが出てしまう……。慣れの問題だとは思いますが、裏抜けのことを考えると思いっきり描く勇気、ちゃんと出せるかな。
平芯や筆ペンも当たり前ですがちょろっと使っただけでは癖を見抜けず、思うような線は描けませんね。練習必要ねー。

今の気持ち

色のラインナップは間違いなくステキなので、機会があれば欲しいんですけど、果たして私のグラフィック(画風)と相性いいのかどうかわかりません。
画風の具体的なことは長くなるので今回書きませんが、そもそもがちょっとクセの出る絵なので、色を単純にするなどの工夫をしたほうがグラレコとしては目的にかなっているだろうなと最近思っていまして(そんな理由でパステルも避けてます)。繊細な色合いは使いにくいかもような気がしているのです。しばらく現状の国産マーカーで頑張ってみる所存です。でも、国産メーカーさんと一緒にファシリテーション、ワークショップに便利な文具を開発したいなーという願望は持っております。

結論、今は無理して取り寄せることもないかな? というところに落ち着きました。
使ってみて初めてわかる、ツールとの相性! 使わせていただけるご縁、うれしゅうございました☆

※「個人の感想です」と、これも『文房具図鑑』にならい書き添えておきます。レビューって基本、そういうことですよね。

 

A3用紙でグラフィックレコーディング、いろいろな試行錯誤をしております

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3/26にグラレコ隊として参加した「CIVIC TECH FORUM2016」では、初めてA3用紙へのグラフィックレコーディングを経験しました。
もちろん、自主練習やワークショップではA3版に描くこともありますが、実は本番では初めてでした。グラフィックレコーディングを始めて半年、その間模造紙やイーゼルパッドに子供のようにのびのび描いてばかりだったのですよ。このたびは新しい経験でいろいろ気づきがありました。

A3にレコーディングするメリット

あまり緊張せず描くことができます

壁やホワイトボードなどに向かって描く姿は、どうしても目立つものです。その点、A3でしたら机に向かって描くことが多いと思いますので、緊張は少ないかと。

普段の字とそれほど変わらないサイズで書くことができます

慣れないと大きな字って書きにくいみたいですね。でもA3なら、字や絵をやや大き目にするだけですので普段のノートとそれほど変わらない感覚で書けると思います。

A3がもひとつだなあと思う点

メリットの裏返しですが。

描いている姿を参加者に見てもらいにくい

まだうまく言語化できないのですが、どうやら、描いている姿を見てもらうほうがそのあとの対話を促進できるような気がしているのですよね……自分の感じたことと、リアルタイムに突合せしてもらい、そこでの共感や違和感から次のアクションが生まれるような気がしているんですよ。もちろん、パフォーマンスと受け取られてしまう危険性もあるので、そこはどうにかしないといけませんが。

描くスペースが小さい

縮尺小さく描けばいいじゃない、という問題でもなさそうです。主線のペンを細字にしたけれども、どうも情報量が少ないような気がします。ピンポイントで「これ!」というテーマをまとめるのには適しているのかもしれません。

ツール:主線はミリペン系の平芯がよさそうです

今回は、なんとなく手に取ったプロッキーの細字(丸芯)と、パイロットレタリングペンを使ってみました。

こちらはプロッキーDSC_0121

こちらはレタリングペン(3.0ミリ)
DSC_0163

「またパイロットか!」と思うほどこのペンが優秀。

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キャップのところが汚れる以外は。キャップの抜き差しをしているとすごく汚れてしまうのです……。

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(と、ステッドラーのピグメントマーカーを買うまでは思っていました。ステッドラーについてはまた書きます)
理由を言葉で説明しにくいのですが、なぜかファシグラ(グラレコ)は平芯で描く方が「見えやすい」気がします。

色塗りはいつもの太いマーカー(プロッキーや紙用マッキー)の平芯側が私は使いやすかったです。丸芯側で色塗りしてみたら、どうも思っている色より濃く出てしまって(インクが溜まっているのでしょう)。色の違いを使い分けられたらいいかもしれません。

こちらの2枚も、主線はレタリングペンです。
※グラレコ写真はすべて、CIVIC TECH FORUMのFrickrから引用しました。

www.flickr.com


DSC_0155
DSC_0156

CIVIC TECH FORUM 2016の記事に掲載していただきました

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CIVIC TECH FORUM 2016はグラレコ的にも地方都市に生きる人的にもいろいろと示唆に富んだイベントでした。

そんなCIVIC TECH FORUM 2016を網羅的に紹介した記事が公開されました。いちばん下に、私の描いたグラフィックレコーディングが掲載されています。びっくり。

codeiq.jp

写真で見るとサイズ感がよくわかりませんが、前回「A3だし、プロッキーだし、どうなのかね」と思いつつ掲載したこのグラレコ。自分としては課題満載だったのです。
基調講演を描いたものということで採用したのかと思いますが、まあそんなに悪くないのかなとちょっと元気になったりして。

facigraworks.hatenablog.com

実はイベント当日はグラレコを対話の材料としてあまり活用できなかったなーという印象があり、もやもや感が残っていました。
でも、後日振り返りの会があり、そこでグラレコを活用してくださったのだそうです。

CTF2016振り返りイベント(第1回:CivicWave井戸端会議)

こういう使い方もアリなんだね、とちょっとうれしくなったのでした。
振り返りの会は東京開催でしたので参加できませんでしたが、その場では主催者がグラレコをどうとらえてらっしゃったかもお話があったそうです。

  • どうやら、即時的な活用よりもアーカイブとしての活用に重きを置いていたようだ
  • 後日CIVIC TECH FORUMを検索した人に伝える情報の一つとして
  • 即時的な記録に意味がある(テキストをまとめるより速い)
  • テキストを起こすときに思い出すのに役に立つ
  • 残せる記録はたくさん残しておきたい

などという感じらしいです。いろんな使い方があっていいね。
「グラレコは使いよう」という思いも強い今日この頃です……。

↓さて、CodeIQからの転載記事なのですが、なじみのあるガジェット通信に載ったのがひそかにうれしいw

 

getnews.jp


寺西化学工業のアクアテック:ファシグラマーカーはプロッキーだけじゃありませんよ

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先週の土曜日は日本ファシリテーション協会(FAJ)関西支部の定例会でした。
その懇親会の席で、なんとなく素朴な疑問が話題にのぼりました。

ファシリテーショングラフィックに一番いいペンは、やっぱりプロッキーなんでしょうか?」と。

うーん、確かにファシグラ周り(特にFAJ界隈)ではプロッキーがファシグラマーカーの代名詞みたいな感じになってますが……。たぶんそれは、名著『ファシリテーション・グラフィック』でオススメ筆記具として上げられているからなんだと思います。
それと、入手のしやすさがダントツってこともあるかもしれませんね。今度文房具売り場に行かれたら、水性マーカーの棚を見てください。だいたいプロッキー8色入りが売られていて、あとは単色でぼちぼち置いてある、という感じなんじゃないかと思います。

 でも、このブログで再々「プロッキーvs紙用マッキー」をご紹介しているように、基本的にはお好みに合わせて選べばいいと私は思います。実際、私も紙用マッキーと使い分けていますし。過去記事をご参考に、ご自身の書き方の癖や好みを考え、最後はバクチしてみてください。笑。

facigraworks.hatenablog.com

 

facigraworks.hatenablog.com

 そんな商品選びのご参考に、またまた繋がりによって「寺西化学工業・アクアテック」を試す機会をいただきましたのでご紹介します。にしいさんありがとうございます☆

guitar-mg.co.jp

「?」マークのマジックインキでおなじみの、寺西化学工業。水性マーカーといえばラッションペンというイメージでしたが、ちゃんと水性顔料マーカーもラインナップされていました! 最近「うすだいだい」も出たらしい。グレーがないのが残念。

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ややふわふわした感触も感じられるほど、柔らかめで滑りのよい書き味です。発色も鮮やかでクリア。
チューリップみたいな軸&キャップのデザインもかわいい。
ただ、少し乾くのが遅いので(目で見てわかります)、グラレコにはあまり向いていないかも……

色のラインナップは(上にも書きましたが)グレーがないことを除けばなかなかのラインナップ。替え芯、補充インクもフルラインナップされていますが、いかんせん売っている店舗が少ないのが最大の難点ですね……
ちなみにこのAQUATECを貸してくださった方は、「人と同じ(プロッキー)だと取り違えがあるといけないんで」という視点で選んでいました。

書き味については本当に個性によって評価が分かれると思いますので、どうぞ興味のある人は借りるなどして、使ってみることをオススメします(誰に借りるねん! ですけど、FAJ定例会に行くと何かしら使ってみることができる不思議習慣)。 

マジック 水性ペン アクアテック 10色 MAQ50C-10

マジック 水性ペン アクアテック 10色 MAQ50C-10

 

 10色入りにも「うすだいだい」が入っているからなかなかお得セットなのかもしれませんよ。

 

Neulandからカタログが送られてきてました

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使ってみたレポに続く、Neuland祭り。
実は、1月末にNeulandからカタログが送られてきてました。ちょうど「わや」になっていた頃なので、記事にするのが大分遅れてしまいました。
以前のNeulandの記事はこちら。

facigraworks.hatenablog.com

facigraworks.hatenablog.com

 

このカタログが、とっても立派な代物。

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繰り返しますが、私、買い物したことないんですよ! 見積もりとって、送料の高さにビビッて(今よりずいぶん円安でございました)キャンセルしたという、最大限譲歩して「見込み客」というステータスであります。なのにこの立派な冊子を国際便で送りつけてくるとは……。

グラレコ界隈の繋がりに、やっぱり「送料見て注文やめた」という方がいらっしゃるのですが(笑。みんな考えることだいたい一緒)、この方のところにも同時期にカタログが送られてきていたそうです。世界中の見込み客にこんな立派なカタログを送ってくるNeuland、恐るべしです。

以前のエントリーでも書きましたが、このNeulandは人力でこまめなフォローをしてくる会社なわけです。ドイツはもちろん、そんなに人件費の安い国ではありません。商品がお高いのも納得……な感じです(送料はNeulandの範疇ではないけど!)。
なんかNeulandで働きたくなってきたよ。ドイツだから病気欠勤も長期休暇もしっかり確保されてるんだろうし……(視点がややおかしいぞ、私)。

それにしても、この「さすらいのワークショップ芸人」みたいなセットが売れるほど、世界はワークショップの需要が高いんでしょうかね。すごいよこの「ワークショップセット」……。

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これな。

また縁ができたら会おう、Neuland!

やっぱり色は魅力的。

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100円ショップ模造紙:キャンドゥはフルサイズ4枚入り!

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100 円ショップの模造紙について調べている方が当ブログには多く訪問されるようです。ということで、本日は 100 均業界 3 位・キャンドゥの模造紙についてご紹介したいと思います。
ちなみに、以前のダイソー模造紙の記事はこちら。

facigraworks.hatenablog.com

キャンドゥの白無地模造紙は、フルサイズ(788×1091)のものが 4 枚パックされてい ます。

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100均にありがちなオリジナルブランドではなく、協和紙工という製造元のブランドで売られています。協和紙工さん折り紙が一押しらしく、サイトがかわいいね……。

www.kyowa-shiko.co.jp

 インスタもやってはる。不思議な生活感あふれる写真もアップされているので注目。

www.instagram.com


紙の厚みは 64g/m2、私がよく使っている今村紙工の製品(81.4g/m2)よりやや薄いの ですが、何の支障もなく使うことができます。さすがに自宅のリビングに貼って練習す るときは念のため 2 枚重ねにしましたけど(笑)、プロッキーでの裏抜けなし、書き味も悪くなく、普通に使える模造紙だと思います。

ただ、私の最寄り店舗は比較的小規模で、白無地は欠品していることが多いのです。方眼模造紙はいつもおいてあるイメージ。
先日大規模店に寄ったら白無地もたくさん置いてありましたので、お店の規模の問題かな? とは思います。
練習などにフルサイズ模造紙を手軽に使いたいので、安定共有してもらえると嬉しいですねー。

というのも、最近最寄りのセリアでずーっと模造紙が欠品しているんですよね……。セ リアの模造紙もフルサイズなので、どちらかは確実に在庫していてほしい。という個人 的なお願いでした。キャンドゥにあれば、うまい棒(最近、なぜか種類が充実している)も一緒に買うし!(?)

※セリアの模造紙も使ったことあるんですが、やっぱり記憶って都合よく上書きされち ゃうので、入手してからレビューしますね。


水拭きで消せるマッキー:フレームワークの練習に使えるかも?

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ゼブラのマッキーは油性がほとんどですが、水性のものが2種類あります。
ひとつは、当ブログでもときどきお勧めする「紙用マッキー」。そしてもう一種類は「水拭きで消せるマッキー」。ガラスやプラスチックなどのつるつるした面に書くと、ぬらした布やウェットティッシュなどで拭き取ることができるという製品です。発売当初は「黒・赤・青」の基本3色のみのラインナップだったのですが、昨年(2015年)、全部で8色の品揃えになりました。 

ゼブラ 水拭きで消せるマッキー 8色 WYT17-8C

ゼブラ 水拭きで消せるマッキー 8色 WYT17-8C

 

 

www.zebra.co.jp


そこで、ファシリテーショングラフィックにはどうなのかな? と試してみました。

まず、紙に書いたら普通のマーカーです。というか、黒で書いて他の色を重ねると色が流れ出ます。少なくともファシグラには向いていないと言えます。水拭きマッキー(勝手に略す)、紙用マッキー、プロッキー、全滅でした……。

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裏抜けに関しては紙用マッキーとそう変わりません。細字で書くと、どうしても裏抜けしやすくなります。紙用マッキーで書いてもこんなもんです。

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実は、「ホワイトボードで何か使い道がないかな?」と思ったのがこの実験の発端。
残念ながら自宅にホワイトボードを備えるほどは覚悟ができていないので、Nu Boardで試してみました。

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インクの乾きは遅いです。乾かないうちにこすってしまうとインクが流れますので要注意。
乾いてしまえばしっかり安定しています。ひっかくとさすがに削り取られてしまいますが、そのくらいでないと安心して書けないですね(汗。
参加者全員で書き込んだりポストイット使ったりして考えるような話し合いで、フレームを書き込むと気兼ねなく参加できるかもしれません。ホワイトボードマーカーの上をうっかり触ると消えてしまいますしね。

ただ、ホワイトボードで利用する際も一つご注意を……。
実は私、お正月明けにNu Boardに書き込んで、そのまま放置していたのです。
3ヶ月以上経ってアルコール非配合のウェットティッシュで消してみたら。

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赤とか青とか、色が染みこんでいるーーーーー!!!! 残っちゃったよ!

焦りつつ取り出したのは、いつものアルコール入りウェットティッシュ。こちらで拭いたらなんとか落ちました。

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Nu Boardなら買い換えれば済むことですが、会社などのホワイトボードで利用されるときは留意してくださいね。あらかじめ隅っこでテストすることを強くお勧めします。触っても消えない線がホワイトボード上にあるのってけっこう便利なんですけどね。

ところで、Nu Boardとはこんなもの。けっこう使っている方多いですよね(界隈だから?) 

CANSAY nu board (ヌーボード) A4判 NGA403FN08

CANSAY nu board (ヌーボード) A4判 NGA403FN08

 

 

『総合診療医 ドクターG』をファシグラ番組と思って見ています

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いわゆる「ファシリテーション・グラフィック」、イラストやアイコンの有無にかかわらず、議論を書き出し可視化してかみ合わせる手法ですが、そのお手本としてかなりよいと思っているのがNHK総合で水曜夜に放送されている『総合診療医 ドクターG』のホワイトボード。

www4.nhk.or.jp

カンファレンスの時間に研修医の意見を拾ってホワイトボードに書き出していく、助手のようなドクターがいますよね。あれがまさに「ファシグラする人=グラフィッカー」なんだよなー、と思いながら見ています(うち、何かしらんけどNHKばっかり流れている家なのよ)。

『ドクターG』のホワイトボードには、こんな特徴があります

  • 患者の基本情報(性別や年齢、既往など)が明確に示される
  • 主訴やその他の症状を書き出すことで、現実に起きていることと知識のすりあわせを行っている
  • 症状や出来事を時系列に示し、変化を視覚的にとらえている
  • 可能性のある疾患名を列挙している
  • 場合によっては症状の起きている部位を人体図に書き込む
  • これらの情報を、全員がホワイトボードを見ながら議論している

必要な情報がうまく可視化され、それを利用して議論が進んでいるということ。

私はリアルなカンファレンスがどのようなものかは知りませんし、テレビなのである程度仕込みがあるだろうとは想像しています。でも、少なくともあの場のドクターGはファシリテーターである、とはいえます。
ファシリテーターの入る会議の一パターンを示すものとして、おおむねあんなイメージで間違っていないと思います。研修医はホワイトボード見つめて悩んでいるし、ドクターGは後ろを指しながら話すし、認識の共有に役立つホワイトボードが存在している感じがします。

『ドクターG』ではグラフィッカーによっていろいろな書き方のホワイトボードがあって、(ちゃんと映れば)参考になりますし、これでいいんだよなーってハードルが下がった気持ちにもなるかもしれません。だって、あのホワイトボードの構成はかなりシンプル。字と矢印と、時々フレーム。ポイントだけに赤字を使う程度。ファシグラの本質ですよね。
※人体図を見ると上手だなーという印象を持ちますが、そもそも医師は絵を描くことのハードルが低そうな職業なので、そこは割り引いて考えればよいと思います(医学部では解剖や病理などで必ずスケッチするようです)。

ただ、最近ホワイトボードの映る時間がどんどん少なくなっている気がする……(お題の疾患にもよると思います)。
もっと映してほしいなあ、なんならリアルタイムに見たいです。議論の進行とともに見るのが大事なので、結果だけWebに載せるのはあまり意味をなさないかな。とはいえ、メディカル系の情報はいろいろとハードル高そうですね。

あ、当ブログは文具ブログなので書き添えますと、グラフィッカーが使っているホワイトボードマーカーはたしかボードマスター。毎週じっくり見ているわけではないので、私の中の最新の記憶ですけど(汗)研修医がフリップに使うマーカーはもちろんプロッキーにブランド隠しのテープを巻いたものですね。

ハリルホジッチ監督が「ポスト・イット」ブランドのアンバサダーに就任しました

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サッカー日本代表のハリルホジッチ監督がスリーエムポスト・イット」ブランドのアンバサダーに就任されたそうです。

headlines.yahoo.co.jp

なぜポスト・イットとの縁ができたのか書いてくれている記事、一つしか見つけられない(ソースが東スポ!)。

オフィス用品で豊富な品揃えを誇るポストイットをハリルホジッチ監督が以前から愛用しており、選手指導の際に同ブランドの「イーゼルパッド」を使用したことを同社関係者が知ってアンバサダー就任が実現。指揮官は「私の仕事で不可欠だ。一日でかなりのメッセージを送らないといけないのでね。用意されていないと怒ることもある」と製品への愛着ぶりを披露した。

さすがに文具系のサイトではポスト・イット関連でどのようなお話をされたかは書いてくれてますねw

www.nichima.co.jp

トークショーでは、ポスト・イットの活用方法や、サッカーの現場におけるアイデアの可視化の重要性について語り、勝利という目標のために全力をつくす情熱に会場の雰囲気も熱くなった。

日刊スポーツ、こんなにポストイット感あふれる写真を掲載しているのに…

www.nikkansports.com 


たしかに、ポスト・イットのサイズといい粘着力といい、サッカー現場でのメモにぴったりかもしれませんね。しかもイーゼルパッドも使っているとは。ヨーロッパの方なので、もともとなじみがありそうな気はしますが。フォーメーションの説明などがわかりやすそうです。
スポーツ監督の小道具といえばバレーボールの真鍋監督が駆使するiPadを連想しますが、スポーツ現場でも可視化は大事といえそうです(最近あまりスポーツに親しんでいない……)。
そして、ポスト・イット愛にあふれたハリルホジッチ監督に妙に親近感が出てきました。サッカー中継も楽しめそうです(?)。

当ブログ的にまとめると、ファシリテーションはリーダーシップの一つの形! と主張したいところです。
そして、アイディアを大事にするリーダーのみなさまには、文具などの小道具はけちらずいいものを使ってほしいと思います。
ハリルホジッチ監督の使い方だと「書いて⇒はがして⇒貼って⇒キープ」というプロセスをたどるかと思いますが、この工程の一つでもスムーズにいかないとどうでしょう。インクがにじむ、はがしにくい、貼ってもすぐ落ちる……なんてことが起きたら、それをリカバリーするためにけっこう脳みそのリソースを使ってしまうような気がするのです。目先の数十円を節約するより、ちょっとくらいお高くてもストレスの少ないものを使って生産性を上げるほうが儲かりませんか。

さて、「付箋は何がよいか」の答えですが、今のところは品質、入手性でポスト・イットが頭一つ抜けているような気がします。ただ、当ブログではテストの機会をうかがっているので待て続報。です。 


 

サッカーみたいな屋外競技ならなおのこと強粘着。

ポスト・イット 強粘着ノート 75x75mm 90枚x5個 蛍光 654-5SSAN

ポスト・イット 強粘着ノート 75x75mm 90枚x5個 蛍光 654-5SSAN

 

 自立するイーゼルパッドもスポーツの現場にうってつけかも。

 

イノベーティブなスペースでディスカッション:壁一面のホワイト&ブラックボード

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なんだかルー語なタイトルですが、壁一面がホワイトボードになっていてバランスボールライクなチェアーが置かれているスペース(なぜか部屋と言わない)のことを話すとルー化するのはなぜでしょうWhy。最後、違うタレントさんになってるな。

4月の日本ファシリテーション協会(FAJ)関西支部定例会は、京都工芸繊維大学内のそんなイノベーティブなスペースをお借りして開催されました。こちらはCOC事業に取り組む「地域・社会連携室」の施設です。

www.coc.jp

壁がそのままホワイトボード、素敵でしょう。「ここに住む」と口走りました。こうなるともう「工繊大」なんて略さない。「KIT」って言う。

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この部屋で目を引くホワイトボードとブラックボード。このスペースの活用について考えることがワークショップのテーマだったこともあり、テンション上がりまくりでいろいろ見て回りました。だって、いきなり見慣れないマーカーとマーカー立てを見てしまったので。

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マーカーとクリーナーは「Ideapaint」というアメリカのブランド。壁をホワイトボード化する塗料で、そのボードの純正オプションです。

ideapaint.jp

マーカーの書き味はねー……ちょっとインク切れ気味だったので評価しにくいです……。ワークでは、私はボードマスターを使いました。一応、代理店のサイトではマーカーに対する注意点も書いてありましたが、中国製とか100円ショップをさりげなくDisっているのが。笑。

純正以外のマーカーを使用する際には、 あらかじめ消去テストを行ったうえでお使いください。
種類の異なる商品の併用はお避けください。
相性の悪い商品 (一例)
油性マーカー 蛍光色マーカー 中国製マーカー 100 円ショップ商品 他

ホワイトボード盤面の感触は一般的なものと遜色ありません。イレイザーは一般的なものではなくマイクロファイバークロス指定なので、やや傷つきやすいのかもしれません。そんなわけで専用のクリーナーも用意されていました。たぶんいつもみたいにアルコールで拭いたら傷むんだろうな……そして、クリーナーは「キュウリの香り」。謎。

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ブラックボードのほうは試す機会が少なかったのと、やっぱりマーカーのインクが切れ気味だったのでなんとも言えないのです。消耗品のお値段や入手しやすさってほんと大事。たぶん、市販品のきちんとしたものを選べば利用に問題ないと思うので、たっぷりとマーカーを用意してここで遊び、いや学びたいです。いろいろ活用できると思うんだー。

しかし、ボードに貼り付けている「Y-gaya!Wall」のペントレーが便利なんだけどあまりに整い過ぎていて、普及品のペンを寄せ付けない雰囲気になっている気がしないでもない。これはこれではじめはテンションの上がる案件だったんですけど、後で「Y-gaya!Wall」の施工例を見ているとなんだか無個性に思えてきてね。

www.utecs.co.jp

なんかどこも似た感じ……。全面ホワイトボードと個性的なインテリア、両立すると思うんですけどね。

パイロットのホワイトボードマーカー・ボードマスター極太を全色揃えました

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ホワイトボードマーカーはくっきりはっきり書けなくちゃ! をモットーとして道具選びを続けています。そのため、今の愛用品はパイロットの「ボードマスター」。描画のくっきりさは他の追随を許しません。インクの消費量も半端ないけど……ああ、またカートリッジ買いに行かなきゃ。

そのボードマスターの極太サイズ、あまり使わないかなーなんて言ってたのについに全色揃えるに至りました。

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チョコレートケーキの箱にぴったりサイズだった。

この極太が威力を発揮するのはやはり掲示。
2月の「とくしま若者フューチャーセッション」でワーク時間のタイムラインを書き出した写真がこちらです。このボードはたたみ1畳分くらいある、移動式としては大きな部類のものです。

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逆に言うと、極太で書いてもこの程度にしかならない。大きなホワイトボードに細いマーカーで書いても、遠くからはまったく見えないということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

この極太マーカー、使うときは下記2点に留意されるとよいかと思います。

  • ときどきはペン先を下に向けてインクを供給しよう(以前の記事をご覧ください)。

facigraworks.hatenablog.com

 

  • ホワイトボードの盤面はきれいに掃除しておこう
    ボードマスター共通の留意事項ではありますが……特に、極太サイズはペン先の交換ができません。オレンジや赤は汚れてしまいやすいので、盤面の汚れ(黒インクのかすなど)を引っ張ってこないようにあらかじめお掃除しておくのが吉かもしれません。

というわけでイレイザーも持ち歩くことにした。 

facigraworks.hatenablog.com

 極太はペン先の形が平たいので、使いこなすには少し練習いるかも。

 

 

 

A3版用紙へのファシグラ/グラレコにおすすめ:ステッドラー ピグメントライナー(斧型)

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A3用紙でのグラフィックレコーディングで使用したペンの話を先日書きました。

facigraworks.hatenablog.com

 その際ご紹介した主線用のペンはこの二つ。

三菱鉛筆・プロッキー細字+太字 の細い方

 

パイロット レタリングペン(3)

 CIVIC TECH FORUM2016の時点では「ペン軸の首部分と手が半端なく汚れるものの、平芯で表情がつくレタリングペンがよい」と結論づけていました。

しかし! その後もっとよいマーカーを発見しましたよ。

ステッドラーピグメントライナー(斧型)

製品紹介(Products):水性サインペン | STAEDTLER Japan website!

 ピグメントライナーはいわゆるミリペンの類いで、ピグマやコピックマルチライナーなどと同じような位置づけの商品です。
一般的なミリペンは丸芯と筆ペンだけがラインナップされていることが多いですが、このピグメントライナーには平芯があるのです。 

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しかも、先端が斜めに切ってあるのは非常に珍しい。一般的に、平芯はカリグラフィ用という位置づけなので先端はまっすぐなことがほとんどなのです(パイロットのレタリングペンもその用途だと思います)。

この、斜めのペン先がとっても使いやすいのです。表情は付くし、スピーディに線幅を変えて文字が書けるし。ペン先はわりと堅めで、ミリペンにありがちな「筆圧かけたら割れちゃうんじゃないの?」という不安感も少ないです。
頻繁にキャップの抜き差ししても軸や手が汚れないし、ホントに優秀。色をつけた感じも、写真で見てやってくださいね。

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仕事でもけっこう愛用しています。これはセブンイレブンのメモパッドに書きました(再現)。

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しかし、なぜ「斧型」なんていうネーミングなんでしょうね……英語でもドイツ語でも「カリグラフィ」としか書いてなかったよ……? ブランドシンボルマークの軍神マルスに合わせてるんでしょうか(合わせてないと思う)。

※正式には「0.3-2.0」っていう字幅らしい。キャップには「斧型」の絵が描かれています。

英語⇒

www.amazon.com


ドイツ語⇒

www.amazon.de

プロッキーがファシグラマーカーのデファクトスタンダードな理由がなんとなくわかりました

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このブログを開設して以来「ファシグラマーカーのデファクトスタンダードがプロッキ ーなのはなぜだろう?」問題に取り組んできましたが、ようやく一定の結論(?)に達することができました。

日本メーカーの水性顔料マーカーで「ファシグラマーカー」と定義づけてよいのは次の 3 製品かと思います(サクラクレパスの「ピグマックスツイン」も使えそうな気がする のですが、未購入なので判断は保留します)。

  • 三菱鉛筆プロッキー(太字・細字) 1986 年発売
  • ゼブラ 紙用マッキー(太字・細字) 2007 年発売
  • 寺西化学工業 アクアテックツイン 2007 年発売

そうなんです。実は紙用マッキーやアクアテックは意外と歴史の浅い商品でした。

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結論としては「もっとも古くから売られている製品だから」ということになるんじゃないかと思います。そこにファシリテーションが日本で普及するプロセスが重なって 「ファシグラと言えばプロッキー」の図式が出来上がったとみてほぼ間違いないのではないかと思います。

「なぜプロッキーなのか」と聞かれると私はいつも書籍『ファシリテーション・グラフィック』でお勧めされているからじゃないかな、と答えてきましたが、なぜこの本で「プロッキー」と書かれているのかもおぼろげながら見えてきました。おそらく、「当時はプロッキーしか存在していなかった」からだと思います。

ファシリテーション・グラフィック』の初版は 2006 年なのです。まだ、紙用マッキ ーもアクアテックもこの世になかったのですね……。

 『ファシリテーション・グラフィック』著者の一人、堀公俊さんが「ファシリテーショ ン」なるものを知ったのは 2000 年より少し前くらいなのだと以前伺ったことがありま す。堀さんや、いろんなファシリテーターのお話を総合すると、「ファシリテーション」 が多くの人に知られるようになってきたのがだいたい 2000 年前後ぐらいのようです。 その頃に「大きな紙に書いても裏移りせず、さらにすぐ乾く」マーカーと言えばおそらくプロッキー一択だったのでしょう。そんなわけで例の本でも「プロッキー」と書いたのは当然だったかもしれません。たぶん、スキあらば油性マーカーが用意されたことでしょうから……。
※このへんの事情はチャンスがあれば、著者や協力者のみなさんに聞いてみます。

もちろん、商品が店頭でどのくらいのシェアを持っているか、という要因はあるかもしれません。あと、ブランドの認知度とか。とはいえ、多くの人が(特にセットは)ネット通販で買うのではないかと思われる今日この頃、それは大きな要因 にはなりえないのではないかと思います。本質的には歴史と印象(書籍でのおすすめ)の問題、「ポストイット」「セロテープ」「マジック」みたいな感じでしょうか。
※というか、文具業界って各社のポジショニングが果てしなくややこしくて、この辺りは印象で語ってます……たとえば、コクヨ(総合文具メーカーどころじゃない)もプラチナ万年筆(筆記具専業)も同じ土俵っておかしいでしょう……。

さて、プロッキー誕生から 30 年。紙用マッキー&アクアテック登場からも 10 年近く。 文具は日々進歩を遂げ、そしてファシリテーションも多くの方が知る手法となっていま す。そろそろ、ファシグラのための新しい筆記具が開発されてもいいんじゃないかと思 えてきました。プロッキーにも、マッキーにも、アクアテックにも、円滑な話し合いのために改良すべきところはまだたくさんあるのです。
そう、ファシリテーション文具にはまだまだ可能性がある、はず。

……というか、私、まだ「一般論としての水性顔料マーカー」についてちゃんと書いてない気がします。なんとなく「ファシグラマーカー」なんて言葉も作っちゃったし、一度まとめましょう。

 

ゼブラ 水性ペン 紙用マッキー 10色 WYT5-10C
 

 

マジック 水性ペン アクアテック 12色 MAQ50C-12

マジック 水性ペン アクアテック 12色 MAQ50C-12

 

  


台湾でファシリテーション文具を探してみた:紙用マーカー編(麥克筆系列)

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連休を利用して台湾に旅行してきました。
台湾大好きで何度か訪れているのですが、いつも感じるのが文具の充実っぷり。日本製の文具が人気ですし、台湾製もバリエーション豊か。

f:id:nummy:20160509212249j:plain誠品書店 信義店ではトラベラーズノートのポップアップショップが。ほぼ日本。

また、グローバルブランドでも日本での展開があまりされていない商品に出会えるのがアジア圏での楽しみだったりします。
というわけで、今回は台湾でファシリテーション文具を探してきました。

背景:台湾のファシリテーション事情?

台湾とのお仕事の経験が全くないので、憶測ですが…
アメリカに留学する方が結構多いようなので、ファシリテーションスキルを使ってビジネスを進めることはよくあるんじゃないかなあと思っています。

ちなみに日経BPファシリテーション本は数冊簡体中文に訳されていて、台湾でも売られています。『ファシリテーション・グラフィック』も中国語版があるんですよ(簡体なせいか、書店では扱ってませんでした。立ち読みしたかったのにー)。

www.books.com.tw

プロッキー的なものがない!

ところが、旅行期間中(まあそんなに気合を入れて探してないけど)一回も「プロッキー的なもの」を見かけませんでした……!
水性顔料マーカーといえば、ポスカ的な不透明のものばかり(POPマーカーと言います)。あとはことごとく油性マーカーばかり。
一応、「紙用マッキー」は展開されているようなのですが、細字+極細だけしかない様子。でもなぜか太字+細字のカートリッジや替え芯は扱っている……なんでやねん……。

www.liberty.com.tw

※利百代(Liberty)は文具メーカーで、ゼブラなど日本メーカーの代理店でもあります。中山地区にオフィスがあって、看板見つけたときは「!」って思ったんだけど残念ながら小売りはしてません。

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一応、台湾三菱鉛筆のサイトではプロッキーがラインナップされているのですが……。

www.mpuni.com.tw
でもこのプロッキー、日本のものとはだいぶ違いますね。

その他も透明水性顔料マーカーは見当たらず。カラーペンといえば子供用とおぼしきデザインのものしか見かけなかったのです。台湾には紙にファシグラするような習慣はあまりないのかな……。確かに、グラレコ画像を探してみても、明らかに台湾で描かれたものはほとんど見つけられなくて、やっと見つけたグラレコはホワイトボードに書かれている。

www.globalgreens.org

(確かに繁体字書くのはたいへんそうですよね。話すスピードは速いわ、画数多いわ。台湾のファシリテーターは漢字を書ききれなかったらどうやってごまかしてるのかなあ。注音かな、簡体字かな)

そんな、なんとなく不完全燃焼な「麥克筆系列(マーカーペンシリーズ)」ですが、その後テレビでこんなのを見て、やっぱり台湾はテクノロジーの国だからデジタル? とか思ったりして。さて実態はいかに。

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台湾でファシリテーション文具を探してみた:ホワイトボードマーカー編(白板筆系列)

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台湾でファシリテーション文具を探す旅。前回は「ファシグラ向きの水性顔料マーカーが店頭にない!」ことについて書きました。

facigraworks.hatenablog.com

 

反面、ホワイトボードマーカーはなかなか充実していたように思います。今日は「白板筆系列」、ホワイトボードマーカーについて書きます。

多くの店頭でぱっと目を引いたのは、なんと言ってもパイロットのボードマスターでした。
百樂Pilot World 百樂就是好筆 (パイロット台湾事業所のサイト) 

続いてサクラクレパス、SIMBALIONといったところだったかな。

サクラクレパスの商品は「白板マーカー」と同様、アルミ(だっけ)軸のものでした。軸にシールを貼っているだけじゃなくて、ちゃんと現地仕様の商品になってました。
(参考:白板マーカーとはこんなもの) 

 

SIMBALIONは台湾の筆記具メーカー「雄獅鉛筆」のブランドです。総合筆記具&画材メーカーですね。鉛筆がアメリカのDIXON TICONDELOGAみたいなデザインでかわいい。

www.simbalion.com


下のリンク先のような商品がよく売られていたかな。「環保」とは「エコ」のこと。

www.simbalion.com.tw

それから、中国製の「TOMATO」っていうのも発見。
カートリッジ式で、軸のデザインがボードマスターそっくりさん。
ボードマスターが38元なのに対し、こちらは25元で売られていました。13元あれば安いキャンディくらい買えちゃう。ちょっとしたものです。インクの質は謎です。買ってないので写真もなし。

ともかく、細めの字幅が中心ではありますが、ホワイトボードマーカーはかなり充実している印象でした。

ところで、今回店頭で見かけたマーカーのペン先はすべて丸芯でした。
台湾ではボードマスターは丸芯しかラインナップされていないんですよね。SIMBALIONも極太以外はすべて丸芯だし、どうやら平芯は分が悪そう。
やっぱり繁体字は丸芯のほうが書きやすいんでしょうか。細字メインだしね。
ステッドラーのホワイトボードマーカーは台湾でも平芯が売られているようですが、お店では見かけられず。写真は丸芯です。

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今回メインで調査したお店はこちら、金興発生活百貨。中山地区では定番のなんでもショップ。
(ただし、ステッドラーは置いてません)

www.taipeinavi.com

ステッドラーのマーカーは丸芯を全色購入してきましたので、別記事でレビューします。

台湾でファシリテーション文具を探してみた:ふせん編(便利貼系列)

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台湾ファシリテーション文具探索でテンション上がったのはなんと言ってもふせん! 3Mのポスト・イット

ダイカットものがとっても充実しているのです。

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買ってきたのはほんの一部。詳しくは3M台湾のサイトをご覧くださいね。店頭にはもっともっといろんな種類が並んでいたけれど…(一応、店内写真はまずいかなーと思ってアップしない)。

solutions.3m.com.tw

このダイカットポスト・イットは、一袋40枚入りでなんと28台湾ドル(金興発生活百貨での価格)。100円くらいで買えてしまうのです。
私が訪れた中では金興発生活百貨が一番品揃え充実していましたが、70〜80品目くらい並んでいるうち、8割くらいは3Mのポスト・イットじゃないかしらというボリュームでした。ディスカウントストアで、高品質でしかもかわいいツールを手軽に買えるって素晴らしい。うらやましいです。

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これと同じのも売ってた。写真は、昨年ニューヨークのSTAPLESで購入してきたポスト・イットです。

これだけかわいいポスト・イットがあったら、ワークショップのときにとても便利ですよねえ。もっとお店が近ければ、と思えて仕方ない。笑。

ところで、台湾では食品以外の製品、化粧品などにも使用期限や製造年月日が表示されています。文房具も例外ではないようで、このポスト・イットのパッケージにも製造年月日が表示されていました。

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このパッケージには2014年2月19日製造、有効期限は「よい環境で保管すれば無期限」って書いてありますね。たしかにその通りですが、ポストイットって意外と湿気には弱くて、紙がしなっとなってしまうこともあるんですよねー。それを思うと、この製造年月日表示は「早く使わなきゃ!」っていう目安になってくれてありがたいです。って、そんなのコレクターと化している私だけの問題でしょうか。

今回も調査はこちら!

www.taipeinavi.com

台湾ファシリテーション文具シリーズはこちらもどうぞ。

 

facigraworks.hatenablog.com

 

facigraworks.hatenablog.com

 

台湾最終話:ステッドラー ルモカラー ホワイトボードマーカーは6色セット!

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台湾ファシリテーション文具探訪シリーズも最後となります。
今回は、懐かしい雰囲気の文具&本屋さんでちょっと珍しいホワイトボードマーカーを発見した話。

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それはステッドラーのホワイトボードマーカー! 初めて見かけたので日本未発売かと思ったのですが、実はちゃんと売ってました……。お店で見たことないなあ……。

製品紹介(Products):ルモカラー ホワイトボードマーカー | STAEDTLER Japan website!

台湾では、ステッドラーは「施德樓」と書きます。軸に製品表示シールをぐるっと巻き付けてあるので、ほぼ台湾製造に見えますが、ドイツ製です!

平芯もラインナップされているようですが、店頭にあったのは丸芯だけ。
やっぱり画数の多い繁体字を書くには、丸芯のほうがいいのでしょうか。

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ペン先は↑こんな形。芯の形はキャップの先端に表示されていて、とてもわかりやすいです。

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ピグメントライナーもキャップはこんなデザインでしたね。

facigraworks.hatenablog.com

 

特筆すべきは、なんと6色も展開されていること。
黒・赤・青・緑・オレンジに加え、紫色もあるのです!
これで「ホワイトボードdeガラスの仮面」も大丈夫(誰が書くんだ)。

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発色がやや薄くて、ちょっとストレスなのですが……紫色には換えられない。
たのしいファシグラのときに使ってみようかなあと思います。

ところで、このステッドラーは大きな文具店には置いておらず、たまたま立ち寄った小さなお店で発見しました。昭和時代には日本でもよく見かけた、少しだけ本や雑誌があって、文房具も売っているお店、みたいな雰囲気の「弘文圖書文具公司」。JTBプラザの入る建物の2Fにあり、便利な駅は中山か雙連です。とっても便利な場所に、レトロな文具屋さんが残っていました。文具の品揃えはなかなかでしたよ。

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こんな紙の袋に入れてくれるところが懐かしい!(昭和世代ですが、なにか!)

その他の台湾ファシリテーション文具についてはこちらも。

facigraworks.hatenablog.com

facigraworks.hatenablog.com

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アメリカでポストイットを買った話

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先日の記事で、ニューヨークで購入したダイカットのポスト・イットをご紹介しました。

facigraworks.hatenablog.com

昨年の夏訪れたのですが、その際ちょっとだけStaples(オフィス用品店)に寄ってワークショップ用品を探してみたときの戦利品です。
ただ、立ち寄ったのが出発日で、しかも甥っ子のお土産探しに付き合ってのことだったので、他のものはあんまりディープには探せてないんです……。

そして、なんと、実はあんまりワークショップに使えそうなものが見当たらなかったんです! アメリカなのに! とりあえずマーカーは探したんですけど、油性のSharpieしか見つけられなかった……。

www.amazon.com

こういう、フリップチャートマーカーっていうのが存在するはずなんですけどね。マンハッタンのど真ん中のお店だから、周りのオフィスで使いそうなんだけどなあ。

結局買ったのはダイカットのポストイット2種類のみでした。

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ベースの色がえぐいですね。普通の四角いポストイットもこういう色ばっかりなんですよね(もしかして、目の色で感じ方が違うのかも)。しかも、ダイカットのものは地模様もついています。何に使うものなんだろう?

このポストイット、糊のつき方も変わっていて、たとえばハート形だと真ん中の部分(点線の部分)だけに糊がついています。端に寄せているわけではないのですよね。

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自由度が高いのか? それとも、そうでもないのか? 不安定じゃないのかな。
いろいろと不思議なポストイットです。加えて、あんまりお安くはなかったです……。
1パックが4.5ドルくらいしたと思います(また、NYは税金が高いのです……)。 

www.amazon.com

通販にはこんなのもあるんだ。これなら普通に使えるかな。やっぱり、立ち寄った店の品ぞろえの問題なんでしょうかねえ。

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